天竺徳兵衛
先日、歌舞伎座で上演中の「天竺徳兵衛韓噺」を観てきました。
実はこのポスターに心惹かれて、でも時間がなく、大詰の場を一幕見で観ました。ポスターは国芳の天竺徳兵衛の浮世絵の蝦蟇に
徳兵衛を演じる尾上松緑丈が乗っているデザイン。
このポスターは国芳ファンの松緑丈がデザイン作成から意見を出してできたものだとか。
こちらは元ネタの国芳の浮世絵。
国芳「天竺徳兵衛」
ポスターは評判を集めていて、「売って欲しい、ポストカードはないの?」
とのコメントもSNSで多く見られました。
天竺徳兵衛の物語は役者絵として数多く残っており、
それぞれ徳兵衛と蝦蟇の描き方の違いで楽しめます。
竪2枚の構図を生かした作品。
芳艶「大日本術尽 天竺徳瓶」
こちらはミニ蝦蟇から大蝦蟇まで蝦蟇がいっぱい????
豊国Ⅲ (国貞)「天竺徳兵衛 尾上多見蔵」
蝦蟇の面構えが良い!
浮世絵は役者のブロマイドや演目の広告として楽しまれていましたが、
これを観たら思わず行きたくなってしまう迫力がありますね。
さて、当月の「天竺徳兵衛韓噺」ですが、
劇中の異国噺は琉球で沖縄料理を食べたり、与那国島でサーフィンをしたりと
現代をないまぜにして面白く語り、
浮世絵にも描かれている徳兵衛が妖術を使い大蝦蟇に乗って出現する場面あり、
蝦蟇と花四天(軍兵)の殺陣あり、飛び六法での引っ込みとエンターテインメント性あふれる舞台でした。