夏の味覚
立秋も過ぎ、8月も終わりに近づいていますが、
まだまだ暑い日々が続いていますね。
涼しそうな浮世絵で少しは暑さを忘れていただければと思います。
豊国Ⅲ (国貞) 「東都名所四季之内 両国夜陰光景」
墨田川沿いでの夕涼みの宴で拳遊びに興じる女性たち。
左の女性が運んできたのは「白玉」。
白玉は餅米を製粉した冬ざらし粉をねって作り、
白いものや赤い斑点があるものあったようです。
砂糖をかけて食べていたようで、深鉢に入れてあるのが砂糖のようです。
果物も「水菓子」呼ばれ、よく食べられていました。
右はおそらく「マクワウリ」、手前は枇杷でしょうか?
左側に見えるのがスイカですが、今のような甘みはなく、
砂糖を加えて食べることもあったようです。
さて、真ん中に置かれている鉢ですが・・・。
「水物」といって旬の果物を小さく切って水に浮かべたもの。
果物だけでなく、きゅうりやなす、蓮根など野菜を加えることもあったそうです。
浮世絵から四季折々の旬の食材を生かした豊かな江戸の食生活が伺えます。
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