ネズミの灯り
浮世絵の専門美術館、東京原宿の太田記念美術館で今日から口絵の展覧会が始まりましたね。
口絵は雑誌や単行本に挟み込まれた多色刷りの印刷物で、小説の一場面や本文の演出的な内容が描かれていました。
秋華洞でも口絵は常時何点か扱っていますが、比較的安価なため、
明治や大正の風俗を気軽に楽しむことができます。
さて、その中で気になった図柄がありました。
武内桂舟「暁(口絵)」
女性の手元を照らす明かりが気になるのですが・・・・。
ネズミのオブジェ?が載った不思議な灯りは短檠(たんけい)です。
受皿の油が燃えて減るとネズミの口から自動的に給油されます。
さらに受皿の油は、丁度良い量になると止まり油が、あふれる事はないというしくみです。
このように、口絵は当時の風俗を知るきっかけにもなります。
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