明治の浮世絵~役者絵~
本日から始まりました展覧会「明治の浮世絵」
浮世絵というと、江戸時代のものという印象が強いかもしれません。
確かに明治に入り、写真や印刷技術が発達すると浮世絵は徐々に衰退していきます。
しかし一方で「開化絵」「戦争画」「錦絵新聞」など新たなジャンルを生み出されました。
今回の展覧会では、そうした浮世絵の最後のきらめきをご紹介します。
展覧会では、いくつかのセクションに分けてご紹介しています。
「開化絵」「口絵」「戦争画」「役者絵」などです。
役者絵というと江戸時代から通じる浮世絵の代表的なジャンルです。
明治に入ると木版画ではなく新しい手法「石版画」が導入されます。
こちらは石版画による役者です。
オットマン・スモリック「尾上菊五郎(明治8年頃、浅草馬道杉蔵版)」
明治8年の制作とされます。他にも「市川團十郎」「坂東彦三郎」「中村芝翫」を描いたものがありますが、
錦絵に押され、あまり売れなかったそうです。
こちらは同時期に制作された「市川團十郎」着色は手彩色です。
(こちらの作品は展示していません。)
明治期では写真の雰囲気を木版で表現したシリーズも制作されました。
芳幾「俳優写真鑑 仁木弾正 尾上菊五郎」
輪郭線がなく、陰影をつけた色版で立体的に見せています。
しかしこうした試みも長くは続きませんでした。
展示会場では明治時期に役者絵で人気が高かった浮世絵師、国周の役者絵も展示しています。
国周「女白浪 尾上菊五郎」
明治の浮世絵らしく、化学染料を多用した鮮やかな作品ですが、
従来のブロマイド的な役者絵の手法を引き継いでいます。
こちらは石版画、写真風のもの、そしてこちらの作品すべて「尾上菊五郎」を描いたもの。
会場ではその手法を見比べることができます。
「明治の浮世絵」
5/7-12 (9日休)10:00~18:00 入場無料
https://www.syukado.jp/exhibition/meiji-ukiyo-e/