「柿沼宏樹×髙木陽 二人展 ドメスティックエイリアンズ」
展覧会も後半に入りました、「柿沼宏樹×髙木陽 二人展 ドメスティックエイリアンズ」。
連日、途切れることなくお越しいただき、誠にありがとうございます。
共に上野の森美術館大賞展において、柿沼は2017年に入賞、髙木は2015年の「大賞」と受賞歴がある実力派ですが、
ぎゃらりい秋華洞で展示するのほぼ初めて。
柿沼さんはこの所海外での展示が中心、髙木さんは販売をほとんどしてこなかったので、
フレッシュな展示になっているかと思います。
柿沼宏樹「ubiquitous」(部分) 90×180cm 油彩・テンペラ
『作家コメント』
「多様性」と「矛盾」をテーマに、画中を練り歩くように筆を運ぶ。届かぬ声を紡ぎたい。
選んだモチーフは大勢の山羊の来迎図。彼らの背負った贖罪、または我々の日常、それらのチューニングを少し変えた先に、遍在するリアルを探った。
「今」を記す俯瞰図は、「あり得たかもしれない未来」でもある。「よくわからないけれども、どこか説得力のあるもの」を目指している。
こうした特撮映画のようなパノラマ作品が持ち味の柿沼さんですが、油彩古典の専門的技法が存分に生かされている小品も出品。
柿沼宏樹「with」
【作家コメント】
withコロナが叫ばれる今、様々な文化を繋ぐことで、別のアプローチを探った。
イスラムの窓、仏塔の屋根。床に敷かれたペルシャ絨毯は部屋の奥にも積まれ、下から聖櫃が覗く。
テーブル上の三宝に鯛や餅。ぶどう酒とグラスとスープは最後の晩餐、カラヴァッジョの果物籠。
画面中央には、古代メソポタミア出土品に形を借りた山羊が立ち、その足元にはバリヒンドゥーの供物。
ひとつの空間に文化や要素が混じり合い支え合い共存する。with。抱えられた三鈷杵は、密教の三蜜を表す。
そして、階段が印象的な髙木さんの作品。
髙木陽「二つの方向に分かれた赤い階段」油彩・パネル・紙
【作家コメント】
モチーフはエルミタージュ博物館の外国使節階段です。大地球儀や機関車と同じく、図鑑を眺めていたらこういう絵が思い付きました。
自分から見て一見、分かれ道のようであっても、結局は同じ道へ続くこの階段に何かしら人生を象徴しているようにも思えました。
霊体のような存在は、白っぽいのや黒、グレーもあり、昔から根強い人種問題のニュースを見てしまったからかもしれません。
また、今回は「FACE」シリーズも展示。
髙木陽「一つになれない者たち」
石の写真を加工、アクリルやマーカーなどで塗ったものをパネル上に貼った作品。
一つ一つ表情が違い、思わず見入ってしまいます。
ここに髙木さんがいるのですが・・・。
パネルを構成している小品も今回出品しています。
展覧会は12日日曜まで。ポストカードやミニ作品集もご用意していますので、
ぜひお立ち寄りください。