秋華洞スタッフブログ

日本の古美術・近代絵画を軸に、浮世絵、古典籍、その他書画骨董。茶道具、西洋美術品も扱います。

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本日 #国立銀行設立の日

   

本日6月11日は、 #国立銀行設立の日 です。

明治六年のこの日に日本で初めての銀行、第一国立銀行(いまのみずほ銀行)ができたことにちなんでの制定です。

その第一国立銀行はその建物の美しさ、当時の珍しさから浮世絵に数多く描かれています。

広重三代「東京第一国立銀行五階之図

2階までは木造洋風建築、和洋折衷の斬新なデザインはさぞかし目をひいたことでしょう。

浮世絵版画はそもそも当時の風俗を伝えるもので、その時代に起きた出来事、

人気のあったものが題材になっています。

建物の近くには珍しそうに銀行を眺める庶民。

銀行ですけど、展望台としても???

当時は高い建物はなく、さぞかし眺めも良かったことでしょう。

五階建ての建物、高さや奥行きなども記されています。

梅堂国政「東京開化名景競海運橋ハウス」

ところで「国立銀行」とありますが、実は国立ではなく、民間の銀行なのだそうです。

初めて作る際に、アメリカの「ナショナルバンク」に倣って作ったため、

名前もそのままの訳になったそうです。

当初4行しかなかった国立銀行は作られた順に番号が付き、ナンバー銀行とも呼ばれています。

第四銀行や七十七銀行などですね。もともと清水組(現在の清水建設)の二代目清水喜助が設計施工が手がけた建物です。

当初、三井組の銀行として設計計画が行われましたが、明治6年に第一国立銀行として開業されました。

ちなみに、最初に作った建物を国立銀行に譲った三井ですが、

東京・駿河町(現在の中央区日本橋室町)に改めて銀行、「為替バンク三井組」を建設しました。

長谷川竹葉「東京開化名勝 海運橋銀行

真ん中に見えるのがその銀行。屋根にのっているは青銅製の鯱で設計は同じく二代目清水喜助です。

 - 浮世絵