暁斎と地獄太夫
先週8日(金)より始まった展覧会「We loveWe love 暁斎」。
沢山の方々にお越しいただきありがとうございます。
近年ますます注目が集まる河鍋暁斎、
秋華洞所蔵の暁斎作品と、現代作家による暁斎へのオマージュ作品を通して、その魅力を広く伝える展覧会です。
若手作家は岡本東子さん、平良志季さん、森謙次さん、木原千春さん、江田朋さんにお声掛けしました。
それぞれ自由は発想で制作して下さい。とお願いしたのですが、
岡本東子さんには岡本さんの描く着物が見たいため、「地獄太夫」とお願いしました。
10月の東美アートフェアの二人展と締切が重なり、
タイトなスケジュールの中、仕上がった作品がこちらです。
岡本東子「地獄太夫」
着物の描き込みが見事です。
地獄太夫は暁斎が繰り返し描いている題材で、
室町時代の堺の遊女。自らを「地獄」と称し地獄変相の打ち掛けを羽織っていた。
興味を持って訪ねてきた一休宗純と一緒に描かれている作品もあります。
河鍋暁斎記念美術館所蔵の「閻魔と地獄太夫」、イスラエル・ゴールドマン・コレクション「地獄太夫と一休」、
シカゴウェストンコレクション「一休禅師地獄太夫図」などがあり、美術館などで一度は目にしたことがある方も多いでしょう。
(上記の作品はギャラリー内においてある図録でご覧いただけます)
岡本さんはこのテーマでの依頼があってから、
「地獄」について調べることにかなりの時間を費やしたそうです。
「歴史が関わっているものを描く時は特に緊張します」とのこと。
描かれた閻魔様は暁斎の閻魔様に似て、少しコミカルな味も出ています。
暁斎の作品と若手作家による力作が揃った展覧会は17日まで。
入場無料、写真撮影、SNS投稿もOKです。ぜひお越しください。
「We love 暁斎」
11月8日(金)〜17日(日)
展示作家:河鍋暁斎、岡本東子、平良志季、森謙次、木原千春、江田朋
https://www.syukado.jp/exhibition/we_love_kyosai/