べっ甲のかんざし
今日は和装小物の専門店「銀座かなめ屋」さんにお邪魔してきました。
かなめ屋さんといえば、以前にも秋華洞の展覧会にかんざしを展示していただくなど、交流がありますが、
「キモノ美人」
今回「まちかど展示館」を店内に設置されたということで伺ってきました。
まちかど展示室とは中央区が江戸以来の老舗や地域のお祭りなど、
多様な文化資源などの中央区の魅力を皆様に広く知っていただくため、
「まちかど展示館」として整備し、開設しているものです。
(中央区まちかど展示館についてはこちら)
現在展示館は26館、銀座では「銀座かなめ屋・かんざし和装小物展示館」が初めての認定だそうです。
展示されているのはべっ甲の豪華なかんざし。「総白べっ甲花嫁かんざし一揃え」です。
そこには浮世絵でしかみたことがない美しいべっ甲のかんざしが!
思わずため息が漏れそうです。
浮世絵ではいつも見ていますが、実際に見るのは初めてです。
虫食いがなかったり、パーツが壊れていないものはとても貴重で、
なかなか美術館でも見る機会が少ないそうです。
芳虎「美人」部分
英山「美人」
江戸の遊女は当時ファッションリーダーでも有り、
若い女性はファッション雑誌を見るような感覚で浮世絵を見ていたようです。
こうした豪華なかんざしは当時も高価で、「蔵が建つほどの」とも例えられています。
ちなみにべっ甲のかんざしは薄いべっ甲を何枚も熱で重ね、
磨くと独特の艶とかがやきがうまれます。パーツも一切接着剤は使わないで熱で留めるそうです。
左は重ねる前です。
もちろん、熟練の技術が必要なわけですが、残念ながら職人さんは引退されたそうです・・・。
道具の展示もあります。
不定期に展示替えがあり、こちらの展示は今月29日までだそうです。
もちろん、お店の一角ですので和装小物もたくさん陳列されています。
今ですと、扇子も色々出ているそうです。(紳士用の猫扇子なども!)
くわしくはかなめ屋さんのHPを見てみてください。