江戸の MANGA
本日から始まりました展覧会「江戸のMANGA」
春休みに合わせて親子で楽しめる浮世絵の展覧会を企画しました。
思わず笑ってしまう戯画や謎解きが楽しい判じ絵、カワイイおもちゃ絵が並びます。
今回、「鯰絵(なまずえ)」が何点か展示されています。
鯰絵は安政2年の年江戸地震のあとに大量に作られた錦絵で現在残されているものだけでも200種もあります。
当時地震は地下で大鯰が暴れると起こると信じられていました。
しかも悪政のときに鯰が怒って地面を揺らすと考えられており、
政治不信や物価高騰への不満を自身に結びつけて考えたため鯰絵は人気を博しました。
河鍋暁斎「鯰の親子」
こちらの作品では震災で被害を被った人たちが地震の守り神、鹿島大明神に率いられ、鯰の親子を襲おうとしています。
河鍋暁斎の作品とみられます。「鯰絵」は地震から身を守る護符として、急速に広まりまりました。
「大都会無事(おおつえぶじ)」
鯰の力士が要石(かなめいし)ならぬ火難目石(かなめいし)を持ち上げています。
これは俵などの曲持ちを見せる「力持ち」と呼ばれる大道芸人の見立てです。
江戸時代後期に流行した近江の国大津発祥の俗曲「大津絵節(おおつえぶし)」をもじったものです。
当時、浮世絵は幕府の検閲を通った印「極印」がないと出版できませんでしたが、
こうした鯰絵は非合法で作られたため、そうした印がありません。
二ヶ月たって幕府が取締り、あっという間にブームは去ったようです。
展示作品以外にも鯰絵は何点か在庫にございます。ご興味のある方、ぜひスタッフにお声掛けください。
「江戸のMANGA」
3月29日(金)~4月7日(日)10:00~18:00 会期中無休 入場無料
https://www.syukado.jp/feature/2019/03/manga.html