秋華洞スタッフブログ

日本の古美術・近代絵画を軸に、浮世絵、古典籍、その他書画骨董。茶道具、西洋美術品も扱います。

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トリを描く・トリを愛でる~伊藤若冲と石崎光瑤~

   

3日(日)までの開催となりました、展覧会「トリを描く・トリを愛でる」。

お陰様で連日沢山の方にお越しいただいています。ありがとうございます。

 

鶏を得意とした伊藤若冲、自らも雀を好み「栖鳳雀」といわれるほど愛好家にも好まれた竹内栖鳳の雀、

広重による清々しい花鳥画の短冊、明治洋画の先駆者、

川村清雄の油絵など様々な時代、技法による鳥の絵を展示しています。

その中で、特に注目を集めているのが石崎光瑤の「双雞」です。

石崎光瑤は富山県福光町(現南砺市)の出身。琳派の画家山本光一に師事したのち、

竹内栖鳳に入門。インドへの取材旅行を通じて、装飾的な画風を獲得し、文展、帝展で入選を重ねました。

ところで、この色鮮やかな鶏、誰かの作品を思い出しませんか?

そう、「動植綵絵」で知られる若冲の鶏を思い起こします。

若冲は生涯鶏を描き、代表作の「動植綵絵」では30幅中8幅が鶏の絵でした。

石崎光瑤は1926年に雑誌に若冲について寄稿するなど今日の若冲再発見の先駆けとしての業績も残しているのです。

昨年、石川県立美術館では「伊藤若冲とその画業に魅せられた石崎光瑤の世界」と題した展覧会も開かれました。

http://www.jakuchu-koyo.jp/index.html

また、石崎光瑤については出身の南砺市の美術館が遺族の寄贈により多く収蔵しており、

一部の収蔵品の画像もHPに掲載されています。こちらにもトリの作品がありますよ。

https://nanto-museum.com/koyo-ishizaki/

 

秋華洞での展覧会はあと3日となりましたが、ぜひ石崎光瑤の鶏に会いに来てください。

展覧会「トリを描く・トリを愛でる」2/3まで。

https://syukado.jp/feature/2019/01/tori.html

 

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