トリを描く・トリを愛でる~広重二代~
来月3日までの開催になりました、「トリを描く・トリを愛でる」
今回は掛け軸、日本画、洋画、浮世絵と技法もバラエティ豊かに展示しています。
https://www.syukado.jp/feature/2019/01/tori.html
浮世絵で花鳥画をいうと、広重が人気が高く、作品は数多く残しています。
展示品の中から。
歌川広重「芙蓉に鳥 短冊」
清々しく叙情あふれる花鳥画は現代でも人気があります。
5万円以下で買える広重の花鳥画もありますので、ご興味ある方は
会場でスタッフにお声掛けください。
さて、今回は広重二代の作品も展示しています。
ご来場の方から「広重の息子ですか?」という質問が出ましたが、
初代歌川広重の門人で、広重の死後養女お辰の婿になり、二代目広重を襲名した人物です。
風景画や花鳥画のほか横浜絵や輸出用茶箱に添付する版画も手掛けました。
広重二代 新撰花鳥尽 「猫頭鷹 菊」
キョトンとした表情がなんとも愛らしいトリ。
猫頭鷹とはフクロウのこと。フクロウは「不苦労」「福朗」を連想し、
360度 首が回り視野も広く、博識、商売繁盛、家運隆盛などを願い飾られます。
夜目がきくため、見通しがよく未来が開けるとして喜ばれます。
広重二代が活躍した当時は化学染料がいろいろ日本にはいってきた頃で、
鮮やかな赤は「アニリン」と呼ばれる染料を使っています。
明治期の浮世絵はこの染料を多用しているため「赤絵」と呼ばれることがあります。