ネコ集まりて・・・。
先月6月大歌舞伎昼の部の「野晒悟助(のざらしごすけ)」。
なんと20年ぶりの上演だったそうです。
なぜ、20年間も上演がなかったの?と思うほど
面白くて、かっこいい!
菊五郎さん演じる任侠もいいですが、大詰めの立ち回りもわくわくします。
さて、野晒悟助の着物といえば骸骨柄。浮世絵にも描かれています。
国周「梅幸百種 野さらし語助」
ちなみに尾上梅幸(五代目尾上菊五郎)の当り役百種を描いたシリーズ物で、
野晒悟助は河竹黙阿弥が五世尾上菊五郎のために書き下ろした作品なのです。
国周「役者絵」
なぜ悟助が髑髏模様の衣装かと云うと、
「人の災いを省くこと髑髏目中の草を抜くがごとく」というモットーを
意匠化したものなのだそうです。
こちらは国芳による10人の任侠を描くシリーズ物の一枚。
国芳「国芳もやう正札附現金男 野晒悟助」
なんといっても気になるのはネコが集まって作られた髑髏です。
髑髏の意匠化は初代豊国から定着していたそうですが、
ネコを使うあたり、いかにもタイトル通り「国芳もやう」ですね。