縞文様いろいろ
国芳の「大願成就有ケ瀧縞」シリーズが入荷してきました。
国芳「大願成就有ケ瀧縞 金太郎と鯉」
国芳「大願成就有ヶ滝縞 老松」
本絵に描かれているのは全部女性であり、全員が縞柄の着物を着ています。
作品 左上の小さな絵のコマ絵に瀧が描かれと、
コマ絵に対応している本絵で構成されています。
国芳の描く女性は生き生きとしていて、こちらも元気になります。
さて、女性の表情もはつらつとして魅力的なのですが、
やはり着物も気になります。
「縞文様」は地味なイメージが有りますが、
とにかくバリエーションが豊富なんだそうです。
例えば、
「棒縞文様」は地糸と縞糸が同じ太さの縞文様。
牛蒡を並べた様子に似ているので「牛蒡縞」とも言ったとか。
「片滝縞(かたたきしま)」というと細い縞から太い縞が繰り返されるパターン。
ちなみに中心から両側に滝縞を拝すと「両滝縞」になるそうです。
「矢鱈縞(やたらじま)」は不規則な縞文様。
おもしろいところで、「鰹縞」言う文様があるそうで、
鰹のお腹のようなグラデーションの縞模様を表現していたそうです。
そのほかにも「よろけ縞」や「子持ち縞」「三筋」など沢山の縞文様があります。
ぜひ、浮世絵を見る時、着物にも注目して見てはいかがでしょうか?