秋華洞スタッフブログ

日本の古美術・近代絵画を軸に、浮世絵、古典籍、その他書画骨董。茶道具、西洋美術品も扱います。

*

杉浦千里の博物画

   

今日から始まりました、「海の生きもの・川の生きもの」

魚や貝類など水に住む生き物を描いた浮世絵や掛軸の展覧会です。

葛飾北斎、歌川広重、竹内栖鳳、大野麦風などの他に、秋華洞初の展示となるのは

杉浦千里さんの博物画です。

杉浦千里「ニシキエビ」

円谷プロのデザインコンテンストでの入賞を機に、ウルトラシリーズのキャラクターデザインに携わり、

一方で魚類図鑑の挿絵を担当したことをきっかけに、博物画の世界に入った杉浦千里さん。

杉浦さんは生前、こうしたエビやカニを描くため九州や沖縄へ出向き、

小さいものはシュノーケリングで、大きいものは市場で求めてその都度実家に送っていたそうです。

死んでしまうと、色も変わってしまい、触覚などが折れてしまうことがあるそうで、

本人が帰ってくるまで、カニやエビが生きているよう、ご家族は霧吹きをかけて世話をするのが大変だったそうです。

時には自分で標本を作って、そのリアルさを再現した杉浦さん。

ぜひ、その細密さを直に御覧ください。

展覧会は7/18まで。入場無料です。

詳しい内容はこちらから

 - 展覧会