両国に眠る巨匠
先日、東京両国に行ってまいりました。
両国と言えば・・・。
今回の目的地は回向院。
古くは勧進相撲の舞台として有名な回向院は浮世絵にも描かれています。
こちらの回向院で毎年2日間だけの浮世絵の展覧会が開かれているのです。
今回のテーマは「鳥居清長」と「山東京伝」。
なぜ、回向院で浮世絵展?
それは竹本義太夫、鳥居清長、山東京伝など江戸の文化を担った人々が眠っているからなのです。
鳥居清長は六大浮世絵師の一人として知られ、
清長の描く八頭身のすらりとした美人は「天明のビーナス」と称されています。
鳥居清長「深川宴遊」※出品作ではありません。
歌麿の描く色っぽい美人にくらべ、スタイルが良く健康的な美しさが特徴です。
回向院の敷地には「清長碑」が。
かたや今回のテーマ、「山東京伝」は江戸を代表する戯作者で、
洒落本界の第一人者として知られていますが、
北尾重政に浮世絵を学んでおり、画号は北尾政演(まさのぶ)の名で黄表紙の挿絵なども描いていました。
今回は肉筆画も多く出品されていました。
山東京伝は弟の山東京山とともに「岩瀬家」の回向院のお墓に眠っています。
貴重な作品が並び、しかも入場無料のこの展覧会。
来年も楽しみです。