●●びいき
20日から始まりました展覧会「キモノ美人」
同じ銀座にある和装小物の「銀座かなめ屋」さん、呉服店の「銀座いせよし」さんに解説、展示でご協力いただいた
コラボ企画なのです。
着物の文様には様々な意味や願い事が隠されています。また、「蔵が建つ」ほどの遊女の豪華な簪や、さりげなく化粧品の広告が描かれている浮世絵も。
また、同時の流行の最先端を担っていたのが、遊女や歌舞伎役者。
こちらはの女性はある役者の大ファンのようです。
「赤地市松にかまわぬ」。着物は「蝙蝠」の型染め。帯は縞に菱格子。
手拭いは「瓢箪手」(銀座いせよし)
かまわぬは「鎌」と「輪」と「ぬ」とを組み合わせたいわゆる判じ絵の模様。もともとあった柄ですが、七代目市川團十郎が、「累 (かさね)」の与右衛門で使ったため流行しました。
種が多く、子孫繁栄の意味があるひょうたんも同じく七代目が流行らせたもの。瓢箪の中は「夜雨」と読めますが、
七代目の團十郎は夜雨亭という俳号を使っていたこともあるようです。
蝙蝠は現代の日本では不気味なイメージがあるかもしれませんが、中国では「蝠」と「福」が同音のため富貴の象徴とされ、
市川家では家の印の一つとなっています。七代目の團十郎が舞台衣装などではやらせたと言われていて、
実際に七代目が使った蝙蝠のデザインの煙草入れも残っています。
その蝙蝠の中の1匹が「暫」の扮装です。どこにいるか探してみて下さい。
この女性はそれぞれの柄の着物や小物を身に着けており、かなりの成田屋、市川團十郎びいきのようです。
展覧会は27日金曜日まで。入場無料です。是非お越し下さい。
http://syukado.jp/feature/2017/01/kimonobijin.html