国立劇場開場50周年
先日、国立劇場に仮名手本忠臣蔵を見に行ってきました。
国立劇場は今年開場50周年。
それを記念して三ヶ月連続で仮名手本忠臣蔵の完全通し上演を行っています。
11月は道行旅路の花婿、5段目から7段目の上演です。
やはり忠臣蔵は人気演目とあって劇場はお客様でぎっしり。すごい熱気です。
浮世絵の世界でも忠臣蔵は根強い人気がありますが、
中でもファンが多いのが5段目。
勘平が斧定九郎を鉄砲で撃つ山崎街道の場です。
北斎「仮名手本忠臣蔵 五だん目」
国芳「仮名手本忠臣蔵 五段目」
五段目といえば主役の勘平を食うほどの人気なのが悪役「定九郎」。
せりふはたった一つ、勘平の義父、与市兵衛を殺して奪った金をかぞえて発する、
「五十両・・・・。」
歌舞伎で最も有名なせりふの一つといわれています。
この定九郎を一躍人気にしたのが、初代中村仲蔵。
それまでは山賊スタイルだった定九郎を、白塗り顔、黒羽二重の単衣(ひとえ)に白献上の帯、朱鞘の刀、蛇の目傘、裾をたくし上げ、白塗りの足を見せた姿で
一躍人気キャラに。ビジュアルって大事です。