6月5日までです。俺たちの国芳わたしの国貞
会期終了までもう少しのボストン美術館所蔵「俺たちの国芳わたしの国貞」(渋谷 文化村)に行ってきました。
話題の展覧会だけあって、平日でもかなりに人出、熱気でした。
今回の展覧会はボストン美術館所蔵のコレクションで構成されてますが、
なんといっても摺りたてのような、その状態の良さがすばらしいのです。
近年大胆な構図の武者絵が人気の国芳と歌川派一門のトップとして1万枚以上とも言われる美人画や役者絵を残した国貞、
幕末の浮世絵師、ツートップのいわば激突。
二人の浮世絵をポップカルチャーとして捕らえた展示では
「髑髏彫物伊達男(スカル&タトゥー・クールガイ)」
「痛快機知娯楽絵(ザッツ・エンターテインメント)」などの章仕立て。
浮世絵の中でもとりわけ役者絵を数多く残した国貞の「大当狂言ノ内 八百屋お七」や
三枚続きを横切る鰐鮫が大迫力の「讃岐院眷属をして為朝をすくふ図」」など代表作も見ごたえがありますが、
お勧めしたいのが、国貞の「擦物(すりもの)」。
擦物(すりもの)はごく少数の同好仲間に配布されたり、
お正月の配り物として作られたものです。
市販の浮世絵ではないので、お金を掛け、
空摺りや銀を貼ったりと凝りに凝ったつくりのものも多いのです。
摺物だけを集めているコレクターもいるほどです。
サイズが一般の大判サイズより小さいので見逃しがちですが、
角度を変えてみるとその金銀のキラキラ光っているのがわかります。
展覧会は5日まで、ぜひ足を運んでみてください!