国貞推し
先日、東京原宿にある太田記念美術館に行ってきました。
24日まで(あともう少し!)「歌川国貞 和の暮らし、和の着こなし」が開催されています。
今年は展覧会が続いて人気沸騰の「国芳」にくらべ、浮世絵ファン以外にはちょっと耳慣れない「国貞」という絵師。
しかし、現在開催中のBunkamura ザ・ミュージアムで開催中の「俺たちの国芳 わたしの国貞」では江戸時代のツートップとして展示され、
太田記念美術館では2014年に大規模な展覧会を開いています。
そもそも、江戸後期の浮世絵界の大御所といえば「国貞」の方。
役者絵や江戸に暮らす女性を描いて大人気だったのです。
太田記念美術館はツイッターであえて「国貞推しです」とも。
展覧会ではタイトルどおり、国貞が描いた様々な和の着こなしが楽しめるのですが、
一番気になったのが「しいたけ」柄の着物!(しかも笠の裏から描いたもの)
秋華洞の在庫でも国貞の素敵な着物や和の暮らしが見られるので、ご紹介します。
国貞「栄草当世娘」
右の娘は裁縫の途中。和バサミにつけた鈴がかわいいです。
真ん中の娘は髪結いに夢中。
左の娘は着物の洗い張りをしているところでしょうか?
煙管や急須などもしっかり描かれ、当時の風俗がうかがえます。
娘たちの歓声が聞こえてきそうな作品です。
国貞「美人画」
遊女がはおっているのは「かまわぬ」(上半身の部分)とこうもり柄の着物。
「かまわぬ」は七代目団十郎が愛用した判じ物の図柄、
また、蝙蝠(コウモリ)は「蝠」が「福」に似ている事から、福を招く縁起物の柄。
同じく7代目団十郎が舞台衣装で使ってはやったそうです。
この遊女はきっと七代目のファンなのでしょうね。
展覧会は今週末、24日まで。
JR原宿駅から歩いてすぐです。
お時間ある方はぜひいかがでしょうか?