秋華洞スタッフブログ

日本の古美術・近代絵画を軸に、浮世絵、古典籍、その他書画骨董。茶道具、西洋美術品も扱います。

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冬の味覚

      2016/04/08

おはようございます。

東京は昨日からうって変わっての冬晴れ。

ただ、路面凍結で滑り易くなっていますし、

北日本は大荒れの一日とのことで、まだ注意が必要なところもあるようです。

さて、本日の新着作品、広重二代「名所江戸百景 びくにはし雪中」は雪景色の作品なのですが、

ここにいろいろな冬の味覚が描かれていることでも知られています。

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広重二代「名所江戸百景 びくにはし雪中

まず、左手にある「山くじら」。

これは猪の肉のことで、この「尾張屋」という店で

鍋にして出していたそうです。

ちなみにこのお店、西洋肉料理とバーの営業で昭和のはじめまでやっていたそうです。

そして、右手にある店は○やき、十三里と看板にありますが・・・。

こちらは焼き芋の店で、芋を切ると丸型になり、

味は栗(九里)より(四里)うまいということで、

九里と四里を合わすと「十三里」という洒落なのです。

焼き芋のいいにおいにつられて野良犬たちも・・・・。

さらに、天秤で箱をかついでいるのは「おでん屋」という説も。

実際、田楽と煮込みおでんととも燗酒に売り歩いていたそうです。

今やコンビニのおでんがすっかり定着しましたが、

こんな風に売りにきてくれたら、思わず買ってしまいそう?

ともあれ、暖かい冬の味覚が食べたくなる作品です。

 - 浮世絵