昔も今もワクワク。
先日、国立劇場で上演されている「南総里見八犬伝」を観て来ました。
この物語は1814年に刊行が始まり、なんと全106冊、完結まで28年かかったそうです。
そもそも、作者の曲亭馬琴が書き始めたのが48歳のときということですから、
文字通り半生をかけて書き綴った大作です。
八犬伝といえばこちらのシーン。
芳年「芳流閣両雄動」
芳年の作品ではたての構図を生かしていますが、
歌舞伎では舞台の横幅を十分に使ったセットで、
犬塚信乃の尾上菊之助さん、犬飼現八の尾上松緑さんがダイナミックな立ち回りを演じていました。
今回の上演では火遁の術を使う犬山道節を座頭の尾上菊五郎さんが演じています。
この、火遁の術、舞台上でどのように表現されるのか、大きな見せ場の一つです。
八犬伝といえば、子供の頃観た、辻村ジュサブローさんのテレビ人形劇「新八犬伝」を思い出します。
玉梓の怨霊が怖くて、怖くてたまらなかったのですが、
(ある程度の年代の人なら、この気持ちわかります?)
続きが観たくて、毎日テレビの前に座ってしまうワクワク感がありました。
200年前も今も変わらず人々をワクワクさせるなんて、
これこそ不朽の名作ですね。