月岡雪鼎の肉筆浮世絵
1月号の芸術新潮の特集は月岡雪鼎(せってい)の肉筆春画だそうで、
昨年ちょうどこのくらいに大英博物館での春画展が契機になった
ちょっとした雪鼎ブームと同じような波が来ているようです。
(大英博物館の春画展の様子は社長ブログで)
そもそも月岡雪鼎って誰?という感じですが、プロフィールはこちら。
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つきおか・せってい 享保11(1726) 近江?天明6(1786)大坂 月岡雪斎、月岡雪渓の父。
号に信天翁、露仁斎等。狩野派の高田敬輔に師事、西川祐信の影響で風俗画家となる。
絵本類、肉筆美人画、秘画などが数多く残されているが、中でも肉筆美人画を得意とした。
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雪鼎で有名なエピソードというと、雪鼎の春画を持っていることで類焼を免れたという言い伝えです。
その結果、雪鼎には肉筆春画の注文が殺到したそうです。
月岡雪鼎 「肉筆 春画」
さて、最近は春画ばかりクローズアップされる雪鼎ですが、
そもそも肉筆の美人画で定評があった絵師です。
月岡雪鼎 「美人」
うりざね型の顔、涼しい目元がかえって妖艶さをかもし出しています。
美しい着物の柄、繊細な髪の描きこみ。
そんな雪鼎の画力が生々しい春画でも清潔感すら感じさせる魅力となっているのでしょう。