新しいスターの誕生
昨日千秋楽を迎えた歌舞伎座、「六月大歌舞伎」。
片岡仁左衛門さんの復帰とともに注目を集めたのが、三代目尾上左近さんの初舞台です。
三代目尾上左近さんは尾上松緑さんのご長男で8歳!
夜の「蘭平物狂」という演目でお父様の松緑さんと共演しました。
舞台には祝幕が・・・。そして、二階ロビーにはその祝幕の箱も展示されていました。
ゴージャス!
ちなみに「蘭平物狂」は刃物を見ると乱心してしまう奇病をもった蘭平が主人公。
芳幾 「今様擬源氏 三十 蕑(ふじばかま)」
豪快な立ち廻りで会場をあっといわせたり、蘭平の息子繁蔵(左近さん)との親子愛にほろりとさせられたり、
さらに、劇中で口上があったりと(演目の中で左近さん初舞台のご挨拶)
見どころの多い演目でした。
口上では新しいスターの元気いっぱいのご挨拶に暖かい拍手が送られていました。
ところで、歌舞伎公演は始まると通常休みがありません。
今回は1日に始まって、昨日の25日までの公演でした。
プロとして舞台に立ちつづける責任はベテランでも8歳の少年でも同じこと。
人間ですから体調の良いときもあれば、悪いときもありますが、
1回の公演はお客様にとっては一期一会です。
改めて、プロとして毎日舞台に立ちを続けることは並々ならぬ苦労があるのだなあと感じました。