小さな生き物
毎朝、地下鉄銀座駅c2出口から外堀通りに上がり、
新橋方面に3分ほどまっすぐ歩くと秋華洞に行き着く・・・というのが私の通勤路なのですが、
その道のりにスピッツの9月11日発売の「小さな生き物」の看板が掛かっています。
「小さな生き物」で思い出したのが、
「コレ」です。
「コレ」。
「北斎漫画 初編」より
50歳を超えて北斎は絵手本の出版に力を入れます。
それは弟子の数が増えてきたことと、職人向けの図案集の需要があったことなどが背景にあります。
様々な絵手本を手がけた北斎ですが、特に有名なのが「北斎漫画」です。
海外でもそのまま「ホクサイ マンガ」、「ホクサイ スケッチ」で広く知られています。
秋華洞でも「北斎漫画」については海外のお客様の方が多いようです。
北斎漫画は文化12年に名古屋の版元永楽堂から初版が出版され、その後版元が変わっても北斎没後の明治11年まで全15編が発行されました。
その2年ほど前、名古屋に逗留した際書きためた版下絵が元になっています。
ユーモアあふれる筆致で、思わずほほえみたくなるようなスケッチの数々ですが、
虫の足の表現などは今にも跳ねそうな力の入り方、
やはりその写実力は並々ならぬものがあります。
そこには小さな生き物への慈しみの心を感じます。