夏と言えば…。
夏といえば怪談話。
先月の歌舞伎座、夜の部は通し狂言「東海道四谷怪談」でした。
お岩さんで有名なあれです。
この四谷怪談の見どころはいくつものスリルあふれる仕掛けの数々。
いわゆる「ケレン(宙乗りや早変わりなどの奇抜なを指す)」ですね。
ケレンには邪道とか正当でないというような意味でつかわれることもありますが、
とにかく、わくわくすることに違いありません!
まずは隠亡堀で釣り糸を垂れる伊右衛門(お岩の夫)の前に流れついた戸板には、彼によって殺されたお岩と小平の死体が表裏に打ち付けられています。川から流れる戸板を上げると小平が。そして裏を返すとお岩が!
「戸板返し」は、この2役を1人の俳優が演じる早替わりです。
三代豊国 「 江戸の花 名勝會 市ヶ谷たにまち」 (売約済み)
そのほか、仏壇の中に人を引き入れる「仏壇返し(ぶつだんがえし)」などの見どころが満載。
この場面も浮世絵によく描かれています。
三代豊国 「江戸の花 名勝會 四ツ谷お岩稲荷社」 (売約済み)
お岩が提灯からすり抜ける「提灯抜け」の場面,
そして、四谷の於岩稲荷です。
東海道四谷怪談で「お岩」を演じる役者は
こちらを参拝することが習わしとなっています。
尾上菊乃助さんもゆかりの地を訪れ、舞台の成功と安全の祈願をしたそうです。
http://www.kabuki-bito.jp/news/2013/06/post_831.html