お客様のご要望を伺う
新歌舞伎座の開場まで3ヶ月を切りました。
4月から6月の演目も発表され、幹部役者勢揃いの舞台、
今から楽しみです。
さて、今日はそうした「芝居」の浮世絵。
でも、役者絵ではありません。
「大江戸芝居年中行事 風聞きき」 吟光
吟光の芝居風俗を描いた揃いものです。
市村座の芝居が終わった後の光景。
左手の女性が手にした提灯には「大入」の文字が。
みな、芝居の後にそばをすすりながら、
今日の感想を語り合っています。
「二八そば」は小麦粉と蕎麦粉の割合が2対8であったため、または代金が2×8=16文であったためとも言われています。
さてタイトルの「風聞きき」とは、芝居の後の評判に耳を傾けているという意味。
これを聞き、実際に脚本を書き換えたということが浮世絵の説明にあります。
いつも時代でもお客様の声に商売のヒントがある・・ということ。
肝に銘じます!