秋華洞スタッフブログ

日本の古美術・近代絵画を軸に、浮世絵、古典籍、その他書画骨董。茶道具、西洋美術品も扱います。

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その澄んだ瞳〜竹内栖鳳展〜

   

13日の土曜日に山種美術館で開催されている

まずは観覧前に申し込んであった、
関連講演会「教科書に載らない実力派・竹内栖鳳について」に
参加してきました。
講演の中では
代表作「班猫」の金を用いた毛並みや落款の絶妙な位置についての
指摘があり、
ただ、展覧会を見ているだけだと、見過ごしてしまうような点を聞くことが出来、
得した気分になりました。
そして、このモデルの猫は栖鳳が沼津に立ち寄った際に
ふと見かけた八百屋にいた猫で
自分の絵と引き換えに京都につれてきたというエピソードもあり・・・。
そんな知識を得てから美術館へ。
展覧会入り口でその「猫」がじっとこちらを見つめています。
緑と青に輝く眼です。
「キャッツアイ」という石がありますが、
それよりも「ブラックオパール」を思い出しました。
美術館によっていろいろな展示方法がありますが、
入り口にドーンと代表作があるのが、個人的に好きです。
初夏に山種美術館で開催された「福田平八郎と日本画モダン」でも
入り口に「筍」があって、心奪われてしまいました。
栖鳳を魅了した「猫」に会えるのは11月25日までです。

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