健康美人
昨日は真夏日になったところもありましたが、
今日も日差しが強い!
社内からも「暑いなぁ・・・。」の声が。
我が家も昨日からエアコンをつけましたが、
いまからこれだと先が思いやられます。
そこで今日は夏らしい浮世絵をご紹介します。
歌川国芳 「縞揃女弁慶」 70.000円
弁慶縞(弁慶格子)の着物を着ており、絵の内容も弁慶の説話にまつわるシーンを思い起こさせる見立て絵となっています。
団扇に風鈴。いかにも夏らしい1枚ですが、
狂歌に弁慶にまつわる部分が読み取れます。
「うつしえは外にたくひもあら法師
団扇に三井の鐘のかゞみ座」
団扇に三井の鐘のかゞみ座」
三井の鐘とは「弁慶の曳摺鐘」とよばれているもので、
三井寺と比叡山が争いを繰り返した頃、弁慶がこの鐘を引き摺って持ち去った。
この鐘をつくと「いのー、いのー(帰ろう、帰ろう)」と鳴った。
それを聞いた弁慶は怒って、谷へ投げ捨てた。そして再び、三井寺に帰ってきた・・・。
という言い伝えがあります。
国芳というと「武者絵」の印象が強い浮世絵師ですが、
美人画も多く手掛けています。
国芳の美人画の特徴は健康的ではつらつとしているところ。
夏でもきりっと着物を着こなして、
ちゃきちゃき働く姿が似合いそうな美人です。