ペリーと犬の意外な関係
浮世絵にはさまざまな動物が登場します。
その中でも今日は「犬」が登場する浮世絵です。
「御奥乃弾初」 国芳 55.000円
真ん中にちょこんと座っているのが犬の「狆(ちん)」です。
狆は江戸時代、大奥での飼育が発端となり、
各地の大名が競って飼い始めたそうです。
ちなみにその熱狂ぶりは相当なもので、
狆を専門に診る医者もいたそうです。
狆はもともと732年、新羅から聖武天皇に献上されたといわれています。
その狆が日本から海外に渡るきっかけは
黒船で来航した「ペリー」でした。
ペリーが帰国の際、4頭の狆を持ち帰り、そのうち2頭をビクトリア英国女王に
献上したそうです。
開国以降、狆はヨーロッパ、アメリカに輸出され、
当時は浮世絵と並んで主要輸出品目だったときもあったとか。
いずれにしても、この浮世絵から当時の尋常でない?
熱狂ぶりがうかがえます。