秋華洞スタッフブログ

日本の古美術・近代絵画を軸に、浮世絵、古典籍、その他書画骨董。茶道具、西洋美術品も扱います。

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相撲絵

   

初場所も後半戦。千秋楽まで残すところあとわずかです。
最近は千秋楽を待たず、白鵬の優勝が早々に決まることが多々あったのですが、
今場所は把瑠都が今日現在で無敗で単独トップ、
一敗の白鵬に続いて、稀勢の里が二敗でまだ、優勝争いの
可能性がありますから、
なかなか面白い展開ですね。
さて、今日は相撲絵のご紹介をします。
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梅ケ谷土俵入天覧之図(三枚続) 歌川豊宣

作者の歌川豊宣は三代豊国の孫にあたります。
土俵入りしているのは十五代横綱 梅ケ谷藤太郎です。
梅ケ谷は今の現在の福岡県出身。
赤ちゃんの頃に石臼を背負った怪童で、
酒で育てられたというすごい伝説の持ち主です。
また、国技館の建設に尽力を尽くしたことでも知られます。
これは明治天皇の天覧相撲の様子。
観覧席を見ると、相撲を楽しんでいるというよりは
みな背筋を伸ばし、神妙な面持ちで
これが、まさに天覧相撲であるということが伺えます。
ちなみに廻しは自前のものが間に合わず、
伊藤博文が贈ったものだと伝えられています。

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