葛飾北斎 『三ツワリノ法』
大和絵や、初期の浮世絵は平面的ですが、
江戸中期の浮世絵師 奥村正信が、西洋画の透視遠近技法を初めて取り入れたことで、空間の奥行や距離感が強調された従来にない斬新な表現ができるようになりました。
手前のものが浮いたように見えるということで、浮絵(うきえ)と呼ばれ人気を博し、江戸の浮世絵師達の間に瞬く間に広まったようです。
その後、葛飾北斎は、西洋絵画の技法や構図をさらに進めて学び、独自の大胆な構図を生み出していったと言われています。
『三ツワリノ法』
なにやら忍法みたいな名前ですが、
北斎漫画の第三編に記載があります。
二ツを天とすべし
一ツを地となす 云々
空間や、奥行きの出し方の説明までされています。
北斎漫画は人物・動物の描き方などが注目されがちですが、
こういった空間に関することまで細かく描かれているんですね。
小学校や中学校の美術の教科書だったら面白いのに〜!
って北斎漫画を見るたび思います。
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