室町の美術品の買取
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弊社では室町時代の美術品を買取しています。室町時代(1392年頃~1573年頃)には、鎌倉時代までに続いた美術に対し、能・茶・花といった新たな芸道が生まれました。また、応仁の乱によって京都以外の地方都市に文化拠点がうまれたり、貨幣経済の発達によって上層の伝統文化に市民が参入し、町衆文化がひらかれるといった特徴があります。
1.「寄合の芸術」と伝統の洗練
室町美術は公家・武家・僧侶・町衆が身分を問わず寄り集う「寄合」の場によって育まれ、広がってゆきました。とくに室町将軍はしばしば御幸や御成をおこない、さきざきで訪れた将軍・大名邸宅の一室にある「会所」において茶会や連歌会をひらいていました。この会所において不可欠であった彫漆や陶磁器などの中国美術(唐物)、日本美術では掛軸や屏風絵などを座敷飾りといいます。これらは「同朋」という将軍直属の芸能集団の一員であった芸阿弥や相阿弥が制作しました。
この当時は中国からの高級舶来品であった唐物が絶大な人気と価値を誇っていましたが、いっぽうで絵巻物や漆芸といった和物に対する愛好は失われていませんでした。漆芸においては日本独自の技法的な洗練を重ねたほか、大和絵では土佐光信が活躍しました。
2.禅僧ファッション
室町時代の禅僧らは中国通の文化人であり、塔頭に併設された客殿を中心として彼らの文化拠点が築かれました。画僧の如拙が活躍しました。
また、東福寺において仏画制作をおこなった明兆や、一休宗純の書があげられます。