陳珮怡@想像中的自然
陳珮怡 チン・ペイイ は猫と一緒に暮らし、猫に学び、猫を描く台湾の作家です。今回は二点の珠玉の小品を描いてくれました。
台湾画家による日本画は、中国絵画から来た日本画が、もう一度中国に戻って、あらたな魂が吹き込まれたような美しさがあります。
江戸時代には、南蘋派とか長崎派と呼ばれた緻密な中国画のスタイルが流行した時期がありました。中国絵画は、呉昌碩や斉白石のように、略筆と書画一体を旨とする流れが近代は目立ちますが、古くから緻密な絢爛さを誇る流れがあることも中国の絵画史を考えると面白いことです。
ペイイは中国・日本双方の絵画史研究をかなり深くしていると思われますが、その中で彼女が選び取ったのは、緻密で繊細な日本的画材を生かした宝石のような絵画のスタイルでした。
彼女のようなスタイルは、日本にも中国にもあまり見かけません。非常に個性が強いと同時に、日本画のスタイルをフルに生かした画風は、実は非常に貴重なものです。
展覧会情報
展覧会 Imaginary Green
会期 2024年4月18日(木)〜27日(土)
会場 ぎゃらりい秋華洞
時間 10:00〜18:00
備考 会期中無休 入場無料
https://www.syukado.jp/exhibition/imaginary-green/
銀座ぎゃらりい秋華洞では、春の展覧会として植物をテーマとしたグループ展を開催します。
中華圏と日本出身の6名の作家で構成された本展覧会では、異なる文化背景を持つ作家が植物という共通のテーマで作品を制作いたしました。植物という我々の身近にある存在が、作家それぞれの目線を通して展開されます。
展覧会のタイトル”Imaginary Green”とは日本語で想像上の緑、架空の緑という意味が込められています。
既視感を感じられる植物でありながら、存在しないものでもあり、不思議と愛着が湧くような絵画・立体作品を展示いたします。ぜひお楽しみ下さい。
〈出展作家〉
ファン・ピン・トン(黃品彤)、リン・イーロン(林義隆)、ディー・チン(狄青)、
チン・ペイイ(陳 珮怡)、沖綾乃(オキ アヤノ)、岡本東子(オカモト トウコ)
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