あしたから美人画ルネサンス展
いよいよ始まります。明日から。大阪で。阪急うめだ本店で。
状況は、厳しいです。2年間準備してきたことが、例のウイルスで、強く冷や水を浴びせられている形です。
明日は、いわゆる美人画の巨匠である、上村松園、鏑木清方、伊東深水、竹久夢二などの作品を展示するとともに、今輝きをましつつある、8人の若手日本画家たちに「美人画」を提供してもらいました。
「美人画」といっても、そのテーマへの道筋、考え方はそれぞれ違います。
上記のビデオを見て下さい。(ちなみに編集しているのは僕自身)
8人の画家は、みな全くスタンスが違います。
https://www.syukado.jp/exhibition/bijinga_renaissance/
上記のリンクに、今回出展する8人の画家のそれぞれの動画を載せました。
喋っていることは、みんな違うのが面白いと思います。
池永康晟は、日本画は記号だから美しいといい、
田口由花は、記号でなく、その人を描きたいといい、
田口や岡本東子、可愛い女性を描きたいとは思わないらしいですが、
大竹彩奈は、きれいな人をただただ描きたいといい、
蒼野甘夏は、美人画は物語を語るのが楽しいと語り、
顧洛水 は、伝統を語り、
服部しほりは、美人画より、線と感謝を語る。
共通するものは、日本画、というより、日本文化の源流を探ろうとする気持ちと、人物画を通して何か人間の源に触れたいという意思ではないかと思います。
18世紀の歌麿から200年ほど継続的に続いてきた「日本人物画」がいったん終焉を迎えたあと、それでも描きたいという欲望をどのようにそれでも見たい、という欲望につなげていくのか、池永康晟を始めとする「美人画家」たちは探ってきました。
その試みが今後もっと豊かな実をならしていくのか否か、物語ははじまったばかりなのです。
今回の展示では、各画家の作品のみならず、その背景がわかるような「もの」やインタビューなど、豊富なコンテンツを用意しました。その初日からの二週間がこのウイルス禍で水をさされたのは痛恨中の痛恨です。
大阪での展示は、ぜひ観にいらしてください、とは言いにくい状況ですが、この流れで見て頂く機会があればありがたく思います。また、ネットでの中継を初日インスタライブで二時から行います。うまくいけば何回かできるでしょう。ぜひそちらも御覧ください。【下記URL】
https://www.instagram.com/shukado_contemporary_tokyo/
https://www.syukado.jp/exhibition/bijinga_renaissance/
阪急うめだ本店にて、日本近代絵画の巨匠たちと、そこから半世紀を隔てて現代に再燃した美人画作家たち8名の作品を約70点、一堂に展観。
各時代の日本の美意識を捉えた美人画の名手たちの作品を辿り、それらに通底する日本の美の本質を浮き彫りにします。
展示作家:池永康晟 岡本東子 大竹彩奈 蒼野甘夏 服部しほり 田口由花 宮﨑優 顧洛水 上村松園 鏑木清方 伊東深水 竹久夢二 他 物故作家
展覧会情報会期2020年4月1日(水)〜13日(月)会場阪急うめだ本店9階 阪急うめだギャラリー
営業時間、イベントの詳細は下記 阪急うめだ本店ホームページをご確認下さい。(下記阪急うめだでのURL)
http://www.hankyu-dept.co.jp/honten/h/gallery_bijinga2020/index.html
入場無料
- PREV
- 奇想・快想に想うこと
- NEXT
- 美人画ルネサンス、開催して思うこと