東美アートフェア、ありがとうございました。
東京美術クラブで開かれた「東美アートフェア」が無事に終わりました。
茶道具、鑑賞陶器、古美術、現代絵画の雄が一同に集うこの催しは、アートフェア東京にある華やかさはないが、実は美術の愉しみの芯をつく企画が多く、年々レベルを上げています。
お客様の数も体感では増えており、いいフェアになってきたなあと思うものです。
我々が今年企画した、弊社の看板美人画娘、岡本東子と、今人物を描かせたらおそらく日本で一番上手い大竹彩奈の美人画二人展は、おかげさまで大好評、殆どの作品が売れました。
「完売作家」という言い方は嫌いです。これは最近の美術雑誌のキャッチコピーなのですが、売れるかどうかは価格とニーズのせめぎあいで決まるので、完売するのが良い作家というわけでもないのです。しかしながら、展示した作品がすべて売約すればほっとするのは正直なところ。ありがたいことでした。
岡本、大竹の二人の作家をやってみていいところは、毎回初めて美術品を買う、というお客様に出会えることです。美術品というのはとっつきにくかったけど、初めて心からほしいと思えた、そういうお客様を掴む力がこのお二人の画家にはある。身も蓋もなくいえば、手が届きやすい価格帯であることも要因でしょうが、美術品を求める喜びの一歩を提供できることは嬉しいことです。
会場には、「美人画」の復権を目指す池永さんが遊びに来ましたが、この池永、岡本、大竹、の三人は美人画、あるいは人物画が再び市民権を得ると申しますか、心に届く流れを作るのにもっとも大事な画家だと思うのです。
三人三様でこれからが行はまだまだ発展するものと思います。そのおおいなる支援ができれば本当に画廊冥利に尽きると思うのです。
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