銀座の画廊<秋華洞>社長ブログ

美術を通じて日本を元気にしたい! 銀座の美術商・田中千秋から発信—-美術・芸術全般から世の中のあれこれまで。「秋華洞・丁稚ログ」改題。

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岡本東子・中原亜梨沙二人展 今週始まります。

      2016/07/09

実は何を隠そう、今週から若い画家の展覧会が始まる。

日本画で主として女性像を描く二人の女声画家の展覧会だ。

岡本東子と中原亜梨沙。

ちょうど同時期に有楽町でアートフェア東京が開かれる。毎年出店しているのだが、今年は試みにフェア会場にほど近い弊社画廊にて展覧会を行う形だ。

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昨年はこの二人に池永康晟を加えて「指のは」展を行ったが、今年は

女 X 日本画 X 女

の、キャッチでもわかるように、日本画で女が女を描く、その二乗。

ふたりともこの展覧会にかける意気込みを感じさせる作品が上がってきている。

今回のDMハガキ掲載の作品は、奇しくも絵柄の色遣いが酷似した。普段、似る二人ではないのに。何か魂のつばぜり合いをしているなかでの運命的なものを感じさせる。

中原は非常に活動が活発で、彼女のHPを見るとわかるが、かなりの数の企画をこなしている。非常に人気があり、作品は描いた先から売れていく。カラフルに人間の生命力を表現した作品は、多くの層に受け入れられている。しかし、私は「人気の」作品が欲しいわけではない。彼女の本気が見たい。

岡本は一方、そう発表が多いわけではない。デッサン力と技術を活かしながら、悩んでひとつの絵を仕上げていくタイプに思える。女の存在を、どっしりとした質感で打ち出してくる。自分の書きたいものを粘り強く探っていくところに魅力がある。

秋華洞は「美人画」の店、というイメージをひとつのキャッチにしている。しかし「美人」画、を本当に求めている訳ではない。その存在に奥に隠れている魅力のもとに触れているものが見たい。今回の展示、今の時点ではどうなるかはわからない。ふたりがお互いを意識して、自分の底を探り、技術を駆使して、驚くような何かが出てくるといいのだけれど。今回、いちばん楽しみにしているのは私だと思う。

http://www.syukado.jp/jp/tokusyu/18_okamoto_nakahara.html


                      岡本東子・中原亜梨沙二人展
                  ■ 展覧会期間:2014年3月7日(金)?18日(火)
                            (平日10:00?18:00、日・祝11:00?18:00)
                  ■ 会場:秋華洞内「ぎゃらりい秋華洞」
                        東京都中央区銀座6-4-8曽根ビル7F  ※入場無料

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