台北への道:中国語学習の困難ぶり
台北アートフェアに出ることになったことはもう報告したかと思う。
細かい準備が少しずつ進んでいる。現地での装備品の指定、招待客リストの作成、運搬方法と締切の段取り、作家さんとの締切調整、などなど。海外に出て行くのは私たちにとって初めての経験なので、わからないことだらけだ。しかし、画廊というものをはじめて、すべて、初めてのことばかりやってきた。人に出来て、自分に出来ないはずはない!という単純なる思い込みでやっている。
だが、実際には、先輩画廊さんに教えを請うて、なんとかかんとか薦めている、という具合で、わからぬことばかり、というのが実際のトコロだ。
ところで、中国語の学習も、一応真面目に進めている。すでに学習を開始して一ヶ月が過ぎた。アイフォン、iPadでの勉強が主だ。優れた教材はいくつかあるので、仕事の合間を縫って、勉強している。
しかし、時々自分に「テスト」を施すと、その出来なさぶりには驚くばかりだ。「準四級」といって、一番低いレベルの中国語検定を目標にしているのだけど、合格水準の半分も取れない。発音を一通り勉強して、すこし文法も習っているけれど、まだ殆ど頭に入っていない、ということがわかる。
何より、あの「四声」というものが、全く、わからない。中国語は、発音の子音、母音も日本語とかなりニュアンスが異なるが、とくに、声調、といって、声の上がり下がりで意味が違ってしまう。逆に言えば、日本語では「同音異義語」の漢字がたくさんあるが、中国語で発音すると、日本語で同じでも、区別が出来る。
最初に習う。「マー」という漢字。マー、と高く伸ばせば、母。マア?と高く上がれば、「麻」。マァァと低く発音すると、「馬」。カラスがカア、と鳴くように、「マア」と発音すれば、「罵る」、という意味になる。
一音なら、なんとか聞き分けられるのだが、二音になると、サッパリ聞き分けられない。こりゃあもうあかんかもなあ、と思いながら、学習を続けている。しかしこないだマッサージを受けていたときに「タイハオラ、太好了」なんて覚え立ての中国語を言ったら受けたので、まあいつかは少し通じるようになるのかもしれない。しかし検定に受かる可能性があるのかといえばいささか疑わしい。しかし、日本語をあれだけマスターしている、中国人の同業者を見ていると、彼らに出来る事が私に出来ないのは恥ずかしいのではないか、と思う。
ともあれ、この「四声」が出来ないと、中国語は聞くのもしゃべるのも全く無理らしい。ま、繰り返しあるのみ。がんばりまっす。
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