鑑定ということ
2016/07/09
今日、親しい画商さんが私どものオフィスに見えました。
ある有名画家の大作の商談があったので、まずは「鑑定」ということで、所定鑑定人に見せたところ、鑑定証がでなかったとのこと。
ある有名画家の大作の商談があったので、まずは「鑑定」ということで、所定鑑定人に見せたところ、鑑定証がでなかったとのこと。
その画商さんは新画(明治期以降の日本絵画)に関しては極めて目利きの方で、贋物を真跡と間違えることは考えにくい。
だが、こういうことも起こるのである。
所定鑑定人が定まっていない絵画は、画商の「見た目」で、相場が決まってくるが、鑑定人が居る場合は、その鑑定人の真贋の判断が、価格に決定的な影響を及ぼす。
所定鑑定人が定まっていない絵画は、画商の「見た目」で、相場が決まってくるが、鑑定人が居る場合は、その鑑定人の真贋の判断が、価格に決定的な影響を及ぼす。
そして、裁判と同様、人間の判断力は完璧ではないから、万一間違えて判断があれば、その作品の「真実」とは別のレッテルが少なくとも所定鑑定人の変更があるまでは続くことになる。
わりあい真跡鑑定が出やすい所定鑑定人がつくと、相場が崩れることがある。逆に、厳しい鑑定人がいると、相場が維持される。相場が維持されると共に、作者の評価も高いであろう。
一画商として鑑定が思うようにいかないケースにあたると、ガッカリするけれど、どちらが美術鑑賞界ぜんたいの「幸福」に結びつくかはわからない。
(画像と本文には何の関係もありません。)
勿論、今回の場合、真実がどちらかにあるのかは、断定はできない。いずれにしても、(すくなくとも再鑑定が行われる機会を得るまでは)社会的には、この作品は真跡としては通らなくなる。
秋華洞FAQ:「掲載作品は真筆(本物)ですか」
https://www.aojc.co.jp/buy/faq_kantei.html
アートオフィスJC:「所定鑑定人一覧」
https://www.aojc.co.jp/buy/courtier_j.html
午後、リクルートさんから新人募集の原稿のゲラが届く。プロの仕事はなかなかの出来栄え。
弊社ではHP更新などのウェブ関連の事務などのできる社員を募集致します。ご応募はこちら、というページはまだ作っていません。。。冬休みに作ります。
(ちなみにこの原稿は翌日書いてます。最近、夜に時間がとれない。。)