銀座の画廊<秋華洞>社長ブログ

美術を通じて日本を元気にしたい! 銀座の美術商・田中千秋から発信—-美術・芸術全般から世の中のあれこれまで。「秋華洞・丁稚ログ」改題。

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昨日の失敗、今日の喜び、図書館で思ったこと

   

昨日は飛び込みの査定依頼の方もあり、小品でしたので私が拝見させていただきました。


最初のかたは近代の画家のものでしたが、残念ながら市場性の薄いものでしたので、いい値段つけられず、お持ち帰り。でも、持っていても良かったかな、もう少しいい値段つけられたかなと思ったところへ次のかた。


思い切って値段をつけて、油彩画を買わせていただいたが、帰社した父がみたら、「これはどう見ても○円しかしない。」高く買いすぎたようでありました。冷や汗が出ます。


まったく未熟で、情けない限りであります。


一方、本日は貴重な作品にお問い合わせを頂き、積極的な大変嬉しい御話でした。日々の販売努力が実るでしょうか。


ところで、今日は所蔵作品のことで調べモノあり、日比谷図書館に出向きました。非常に近くに良い図書館があり、銀座は本当に便利です。所蔵作に江戸時代の絵巻があるのですが、これは江戸中期のもの。同時代の国史を調べたのですが、この図書館非常に使い勝手が良く、コピーも非常にスムーズにやっていただけまして、「ああ、いい国に、いい時代に生まれたな」としみじみ思いました。


というのも、今、『菜の花の沖』を読んでいまして、何をするにも江戸期の秩序に阻まれてできない、たとえば洋書ひとつ読むのに命を懸けねばならない、という時代の話が生々しかったためであります。それとは別に、この図書館で、昼間っから非常に多くのオトナが其れぞれに調べ物をしていて、その調べモノが効率よく進むようにシステムを簡潔に整えたところのニッポンジンに素直に感心するのでありました。


ということで、調べ物はスムーズに済みました。

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