銀座の画廊<秋華洞>社長ブログ

美術を通じて日本を元気にしたい! 銀座の美術商・田中千秋から発信—-美術・芸術全般から世の中のあれこれまで。「秋華洞・丁稚ログ」改題。

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池永康晟個展終えて

   

アートフェア東京での池永康晟個展が終わりました。

大変な盛況で、彼の展覧会も評判は上々だったけれども、残念ながらこの個展に合わせて出版されるはずだったカドカワさんからの画集はトラブルがあり間に合いませんでした。出来栄えの素晴らしい本だったので非常に残念なのですが、発売の4月まだお待ちください。

君ありて千の朔月 池永康晟画集 [単行本]
https://www.yodobashi.com/product/100000009003668850/

君ありて千の朔月 池永康晟画集

さて、今年から明らかに池永康晟さんは画風に変化をつけてきました。少しびっくりされた方も多いと思います。

年齢による変化を作品にどう落とし込むのか、格闘の日々が続きます。まだまだ進化しようとする彼の画業にどうかお付き合い下さい。

さて、最近私どもでは神宮前のGALLERY SCENAでの新スタッフ獲得に向けて面接を始めました。国際的に活躍できる人を求めています。優秀な方が応募してくれてありがたいのですが、彼らに会っていると少しかわいそうになってきました。

面接中、外すように促してもマスクを着け続ける人もいました。表情を読めないのでは、面接にならないので困ったな、と思いましたが、何か心が覆われていないと難しいことになっているのでしょう。また、ワクチンの影響で数ヶ月頭がぼうっとしていたという人もいました。同じ職場でももう完全に頭が動かなくなり職場を休んで戻ってこない人もいるそうです。

ワクチンの話題になるとこちらは何も聞いてないのに3回目を打つ、と先回りする人もいました。いや、やめた方がいい、超過死亡は知っている?2年で20万人以上、国のデータでもワクチン後の死亡例は二千人、それも氷山の一角よ、と伝えてもキョトンとしている。「健康」というテーマは雇用の最も重要なテーマですが、人材として自分を守る用意がない人がほとんどと言う印象を受けて、この病んだ社会の中、採用も大変であることを実感します。

この三年の国の政策は国民を助けるというよりはどこかよその国か特定の人々の利益のために動いているようにしか思われませんが、その事に気づいていない人がほとんどなのかもしれません

本当はアートを含む芸術全てがコロナ以後の社会の驚くような不誠実に対して確実な返答をしなければならないと思うのですが、僕のみたところ、この「鬼」のような社会に反旗を翻し日本人の団結を促す作品は「鬼滅の刃」だけのようにも思われます。

アートは政治的になる必要はありません。一定の立場をとると大抵は底の浅さが露呈してしまうから。でも他者に対する愛がベースにあるアートはもっとあっていいはずです。日本のアートには娯楽とマーケティングはあるけど愛が足りないように僕には思われるのですが、どうでしょうか。

ライアン・ガンダーという現代アートのアーティストが少し似たことをアートフェア東京の講演会で言っていたようです。

アートにできることは沢山ある。でも何ひとつなされていない。僕はそう思うのですが、どうでしょうか?

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