WEB展覧会”Like a dream” 蒼野甘夏とクスミエリカ
2020/05/25
現在、WEB展覧会としていずれも北海道在住の蒼野甘夏とクスミエリカの二人展をやっております。
ふたりとも、学校で学んだとか特定の師匠がいる、ということではなくて、基本自助努力で芸術家としての腕を磨いた人ですが、それだけにオリジナリティもクオリティも高く、これからは芸術学校を出ていない人しか駄目なんじゃないか、とまで思ってしまうのであります。
蒼野甘夏は、日本画を描きます。伸びやかな線で女性像と森羅万象を描く彼女の世界は本当にどこまでも広がって、見ているだけで嬉しくなります。ともかく、ご覧頂きたいと思います。これまで山下裕二さんなどに才能を注目されているのにもかかわらず、まだまだ実力ほどの知名度がないのが歯がゆいのですが、ぜひ全国規模・世界規模に名前を知ってほしい女性画家です。必ず、日本美術史に名を残す画家になるでしょう。
あ、そうだ、今回甘夏は春画も描いてくれました。１億総巣ごもりの中、彼女のいたずら心に満ちた春画があなたをクスリと笑わせられたら！ちなみに江戸春画は数え切れない程扱ってきましたが、現代にも通用するセンスの有るものを描けた人は人類史上彼女だけです。（当社比）
クスミエリカは、アーティストとしての顔に加えて、カメラマンでもあります。彼女の芸術は自分で撮影してきて素材をMacを使って合成するフォトコラージュ。シュールレアリズムに影響を受けたと思われる彼女の作品は、廃墟が夢となり夢が廃墟になるような強い印象を残します。そして、どこか身近にも見える風景が深淵なる世界の縁を覗いたような世界に変貌し、過去と未来、生と死、現実と非現実の間の目もくらむようなトリップに誘います。フォトコラージュという技法は古くて新しいもの。注目しなければいけません。
Web展覧会 Like a dream -蒼野甘夏とクスミエリカ-
