三嶋哲也さんの紹介文。
三嶋哲也さんの紹介コーナーを、たぶん来月出すだろう私どもの季刊のカタログに掲載した。その文章について、作家本人に気に入っていただいたようなので、こちらにも転載しておきます。
ちなみに、彼は今年【2018年】6月1日の「タモリ倶楽部」に出演する。彼の風貌といい喋りといい、サブカル的こだわりの強さといい、あの番組はピッタリだと思う。
色男なんです。
では、下記カタログに掲載した文章。
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三嶋さんとの付き合いは、たまさか手に入れた彼の静物画から始まる。このカタログに掲載するに当たり、お知り合いになったのだ。
もともと、とあるホテルアートフェアのバスルームで展示されていた、なにか異様な魅力を放つお尻の作品を拝見して気になってはいた。
だが、なんとなく自分は「日本的」なものを扱っている自覚があったので、油彩の先生は若干縁遠く感じていた。
しかし、彼は、従来の展覧会ではあまりにお色気が強いとよろしくないなど制約もあり、暴れ足りないと感じているらしいことがわかった。私ども秋華洞は、春画も扱っている。エロはお手の物だ。ウチなら好きにやってもらえると思い、三嶋先生とのお付き合いが始まった。
My relationship with Mr. Mishima starts with his still life we got in an auction. I became acquainted to know his world.
Originally, I was curious when I saw his works in the bathroom at a hotel art fair. His works had sexual and strange attraction.
However, somehow I was aware of dealing with something “Japanese-style”, so I thought the oil painting are somewhat far away.
However, he found that there seems to be feeling that he is insufficient because there are restrictions at the traditional exhibition. We usually deal with many shunga-s. or erotic art works, I thought we can help him to display all kinds of his works.
さて、三嶋先生の世界はもう、徹底的なフェティシズムである。彼のフェティッシュは、二つだ。
ひとつは、一九世紀以前の油彩画への偏愛である。世の中、写実ブームなどと言われているが、実は画派にはいくつかあって、一枚岩ではない。三嶋さんの場合は、徹底して懐古的に技術を追求した上で、あらたな技術を開発している。その知識と技術には舌を巻く。写真を全く使わず、モデルを数時間拘束して描く、というスタイルも実は近頃の写実の人たちの中では珍しい。最近の絵は、写真を多用することで、絵画性、肉体性を失ってしまっているという現実が裏にある。彼の作業は、その絵画的怠惰をひとり振り払っているのだ。
もうひとつの彼のフェティッシュは、尻である。女性の肉体への賛美には、大きく言って三派あると思う。胸派、尻派、そして脚派である。彼の場合、これはもう徹底的な尻派である。「くびれ巨尻コンテンスト」なるものがあるのだが、彼はなんとその審査員長を勤めている。
今の写実ブームは、全体としては、居間に飾りやすい「安心」な女性像を求めている。彼の世界は真逆だ。どちらかといえばインモラルの象徴のような絵画群は、したたかなエロスを現代社会に突きつけている。スリリングな彼の世界を楽しんでいただければ幸いである。
Mr. Mishima’s world is a thorough fetishism. It is consisted of is two fetish.
One is the bias to oil paintings before the nineteenth century. In Japan,they say that there are going a “real painting boom”, but actually there are some schools. In the case of Mr. Mishima, he is pursuing old techniques thoroughly and carefully and developing new ones. His knowledge and skill are really amazing.
Another fetish of his is “ass”. As women’s body praises, I think that there are three major sects. Brethren, asses, and legs. In his case, Just “ass”. He also works as the chairman judge of“big beatiful ass constest”.
In Today’s “real painting” boom, but people seem to want to afford “safe” female images that is easy to decorate in the living room. His world is a true opposite. His paintings is the icon of immoral, which are confronting contemporary society with Eros. I hope you will enjoy his thrilling world.
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https://shukado.com/artists/mishima-tetsuya/
下記:くびれ巨尻コンテストのツイッター