香港でオークション下見など。
香港に行ってきた。
今回は、展示会を自分が作ったわけではなく、主として売り買いのために滞在したので、「コソコソ」とするべきであって(?)書くことはどうかと思うけれど、ちょっと書いてみる。
今、香港では中国系のバイヤーの為のオークションが無数に開かれていて、道具、書画、現代アートなどすべて追いかけていると、多分体が3つあっても足りない。
生憎体は一つだけなので、からだひとつで、ちょいちょい掻い摘んで見てきたのみであるけれど。
ところで、ヨーロッパの景気も少し良くなって、浮世絵も最近また段々売れるようになってきたような気がする。
日本では何故かあまり、というか全く?報道されていないようだけど、4月にニューヨーククリスティーズで北斎の「大波」が1億で売れた。エスティメートが一千万程度であったから、もう本当に驚きの価格なんだけど、それだけ、いいものにはお金を出したい、という意欲がまた世界に芽生えているということなのかもしれない。
そういう中で、日本美術を久しくやっていなかった某大手オークション会社が、香港で浮世絵を含むコレクションを売り出すというので、拝見しに行った。
北斎や広重の良質なコレクションである。浮世絵は、ゴッホなど19・20世紀の西洋が驚きとあこがれを持って讃えたというのは有名だけど、今も欧米主導での需要と相場がある。あんまり高くなると買いにくいけど、高くなればなったで、それは世の需要が高まったということで喜ばしいことになる。買っても買えなくても、ハッピー、ということか。これはホンネなんだかタテマエなんだかわからないが。