聖と俗
私が最近少しお世話になっている出版社は、写真週刊誌も以前やっていて、そこのライターさんが書いた本を読んだ。日本の出版社は、ほんとうに総合出版社で、教育・文化にも携わる一方で、芸能や風俗、スキャンダリズムも扱う。そこら辺のエーカゲンさが、出版に携わる面白みかもしれない。ま、ネット会社(楽天とかLDとかY!)とかも、あらゆるコンテンツを扱うだろうが、対象に深く関る、という点では、出版文化の人たちは凄いよなあ。
それは「やってみたらこうだった」という本である。
中身は結構面白いので、これは興味がある人は読んでください。
自分は映画志望であったので、聖俗あわせ飲む表現の世界、という事には親和性があって、馬鹿話、スケベ話も好きである。ウチの母上など、全く理解できない世界だろうけど、聖俗は全くつながっている。日本の現在の偉大な監督は、みなひところ、にっかつロマンポルノやピンク映画とそのシッポの現場を踏んでいる。黒沢清、中田秀夫、滝田洋二郎、井筒和幸、相米慎二、えー、その他たくさんいるでしょうね。演劇人では松尾スズキなんて、徹頭徹尾変態で、これも尊敬に値する(あまり見てないけど)。
そういえば、アラーキーもいいなあ。画廊をやるのなら、アラーキーの展覧会をやるのも夢であった。写真の世界には、まだわが社は足を踏み入れていない。お客さんが付いてこれないかもしれない。商売としては、写真作品は、オリジナリティ(作品の証明)という問題も難しい、らしい。しかし、いつかやってみたいな、アラーキーが生きていてくれたら。ウチおすすめの池永も写真を撮る。彼の写真展、なんてのも面白いかもしれない。