銀座の画廊<秋華洞>社長ブログ

美術を通じて日本を元気にしたい! 銀座の美術商・田中千秋から発信—-美術・芸術全般から世の中のあれこれまで。「秋華洞・丁稚ログ」改題。

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柴山君が国会に立って思う雑感

   

1月21日に、武蔵高校で同学年だった柴山昌彦君が自民党代表として、鳩山首相に質問した。昨日母親と食事したのだが、案の定、「凄いじゃない!テレビ見ていてアンタに電話して見なさい、と言おうと思ったけど、仕事中だろうから、いくらなんでもやめといたわ」。名誉になることは親は好きなのだ。母は自分や家族の事をネタにされるのは大嫌いだから、このブログを見た人は黙っててね。

柴山は昔から人気が高く、よく人を集めて何か面白いこと、楽しいことをやるのが得意なヤツで、政治家にはなるべくしてなったと思う。テレビでの国会質問も、前半は緊張していたモノの、だんだん堂々と民主党を責め立てていた。

彼と一緒に下校したとき、ふと思いついて「ボクは女性の魅力というものが自分の人生にとってもっとも大事なモノだと思う。」と言ったら、彼は怪訝な顔をしてヘンナコトを言うヤツだ、といわんばかりの反応をしたので、ボクはなんだ、こいつ受け止め方が案外平板なヤツだな、おもしろみがないな、と思った覚えがある。ふとそのことを彼の掲載されている朝日新聞を見ながら考えていたのだが、よく考えたら、自分も江古田駅で同級の誰かにそんなことを告白されても「バカじゃないか」と思う可能性もあり、なんだか自己愛が強すぎる自分だな、と思う。

ところで「政治家」というのは「言論」と「行動」で国を良くしよう、危機を救おう、という仕事で、10年ほど前から、議員というものに興味を持っていたが、今国会中継を見ていても、こんなに退屈な議論の府の退屈さに耐えられる自信がない。また選挙になんか出ちまったら、仕事も家庭もめちゃくちゃになる。おまけに品行不公正な自分に、なる資格などないし有名にもあまりなりたくない。また、民主党やら自民党やらに入った人たちの言論統制されっぷりはどうであろう。奥歯に物が挟まったようで、言論人として情けない限りである。国会議員になるには、ある程度の鈍感さと蛮勇さ、さらにカネが必要であって、なって議論をしていただける方は本当にご苦労な事である。

今国会中継の記録
http://www.shugiintv.go.jp/jp/

を見ながらブログを書いているのだが、柴山の質問は実に的確で、
鳩山首相が以前「部下がやったと言って政治家は居直ることは許されない」と幾度も述べた事との矛盾点をついていた。これは誰もが疑問に思う事で、問いただされてしかるべき事だ。

ただ、国民として詰まらないのは、こうした「政治とカネ」などの個人批判は、ようするに仮に彼が民主党にたまさかいれば、「守り」の立場になり、自民党にたまさかいれば「攻め」になるだけ、つまり立場が交換可能なテーマであって、本質的な立場の違いを際だたせる内容ではなく、お互いに「国会対策」的なお話しであって、「立場」でものを言っているだけ、というのが本人も議員たちも国民も皆わかっている出来レースであることだ。政治不信といいますか、カネ集めが必要なことなど皆わかりきっていること、政治にカネがかかる事ぐらいだれでも想像できる。ウチでも印刷物、交通費、これを積み上げるだけで悲鳴が出るほどの経費がかかる。政治家の配布する印刷物の物量、交通費を考えるだけで気が遠くなる。彼らのカネの集め方がどうでも良いとは思わないが、政治の場で時間を浪費するのは、なんとかならないものだろうか。

今鳩山政権がカネの問題があるにもかかわらず成立したのは、もうそういうテーマより、税金の無駄遣い天下りなどの目の前に解決するべきテーマをさっさと片付けて欲しいからであり、首相のたらいまわしなどない、強い政権と実行力が欲しいからである。今も一応保っているのは、無意味な政治的空白を誰も望まないからである。

本当は民主党とか自民党とかみんなの党とかバカ社会党とか、そういう党派に分かれないで、個人で議論してもらえた方が、立場で発言を封じないで、風通しがよくなると思うのだけど、そうはいかないのだろうか。あるいは全員が小沢さん並に信念を持ってなおかつ発言を自由に出来るといいのだけど。

それはともかく、外国人参政権だけは止めて欲しい。もし成立したら、早く選挙をやって、政権を交代して欲しいと思う。

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