人と共に生きると言うこと、クリスマス、器量、見方
この美術業界に入って、少しショックだったのが、ある友達と話したときのこと。
その友達は、この業界で初めて仲良くなった人だった。
「この業界って仲良いけど、一方でもライバルでもあって、複雑だよね」と私。
「えっ、そう? 僕は仲間だと心から思ってるけど。」
え?そういう見方もあるのだ、と思ってビックリした。
たとえば競りの場でも、他の店と競り合えば商品の「取り合い」になるじゃないか。それにお客さんだって、下手すりゃあ「取り合い」にもなる。
「うーん、そういう事があったとしても、仲間として考えてますけど。」
もちろん彼の言うのは同業者がすべて「仲間」という事ではなくて、本当に信頼できる同業者さんの事である。
彼とは別に、今は銀座の画廊どおしの連携企画が多い。もちろん、美術倶楽部、という伝統ある団体もあるが、その他に、柳画廊さん企画の「画廊巡り」や、ロイヤルパークホテルさんと、銀座六画廊の連携、今回のクリスマスアートフェスタ、それと、この数年の取り組み、「画廊の夜会」「中央区丸ごとミュージアムアフタヌーンギャラリーズ」。先月やった「東海東京証券」さんとのコラボ企画。これらは皆今後も続くであろう。
それより何より?わが「画廊生活」という雑誌+共同販売システムというのも勿論ある。
こうした企画は、企画側と参加側、参加画廊どおしでも、温度差とか、利害とか、好き嫌いとか当然あって、すんなり行くときもあれば、そうでもないときも、ある。
そういうとき、自分がどういう考え方、生き方で行くのか。その心持ちで、見える風景が変わってくる。「すべて仲間」と思う、というのは不自然、という見方も出来るし、それが常識の方だろう。しかし「みな仲間」と思うことで見える風景も、ある。
綺麗事?
「一途な思いの中にだけ、ほんとうは、見えるの」
と、言っておきたい。
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