白洲正子
今、白洲正子を読み始めている。
彼女については、最近知った。
私どもは主に二次元物体(絵画・筆跡)を扱っているが、すぐ隣り合わせの仕事として、「鑑賞陶器」「茶道具」がある。リクエストに答えて、しばしば、私どもも売買を行っている。
もう少し勉強しようと、書店で本を漁った。
そこで、彼女のことを触れている本に出会った。また、mixiでも、とある先輩画商の「お気に入り」の文筆家として、彼女が挙げられていた。
しかも、こないだ読んだ赤瀬川原平氏の目利きのヒミツにも登場する。
で、最初に、この通勤時に手軽に取り出せそうな本「心に残る人々」を読んだ。
あきれたのは、小林秀雄、梅原、勅使河原蒼風、浜田庄司、正宗白鳥、ほか「錚々たる人々」のお宅に尋ねての気さくなお話体験レポートの形をとりながら、もう全く無遠慮なメッタギリの批評を行っているところだ。まあ自分のオウチの日記ならありかもしれぬ。しかし、たとえば皮肉たっぷりの勅使河原遭遇記を赤裸々に(勅使河原は白洲から逃げ回るのである。)公に書いて意に介さぬのだ。ある意味週刊誌も顔負けのすっぱ抜きぶりである。
もちろん小気味いい。ハンパなお付き合い文章でなくて、相手の真実の姿を感じて表現しようとしている。
さて、この方はとある古美術商を師匠として、骨董の目利きの道を歩んだオバサンということで有名な方である。チト面白そうだ。しばらく読んでみようと思う。
白洲正子「心に残る人々」