ルーチョ・フォンタナの作品
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20世紀のイタリアの美術家、彫刻家、画家。イタリアで学業を修めたあと、いったんは故郷のアルゼンチンに帰国するが、再びミラノの美術アカデミーに入学する。彫刻家だった父親の影響からか、最初は表現主義的な彫刻から出発するが、抽象表現には興味があり、フランスの「アプストラクシオン=クレアシオン(抽象=創造)」運動にも参加した。カンヴァスを鋭利な刃物で切り裂き、ひとつの空間を開ける「空間概念」のシリーズを次々と発表していく。単にナイフで裂いただけのように見えるが、作品には細かい神経が配られており、ここに絵画を貫通するような新しい空間が生まれたのである。時間(切り裂く行為)と空間(切り裂かれた場所)を瞬間的に結びつけた表現は、画期的なものだった。