十四代酒井田柿右衛門
さかいだかきえもん酒井田柿右衛門 査定のポイント
柿右衛門窯は江戸初期に有田にて始まった最初の国産磁器を源流とし、以来370年以上続く伝統ある窯元です。初期頃の作品は「濁手(にごしで)」と呼ばれる乳白色の素地に華やかな赤絵の文様が描かれ、ヨーロッパを中心に大変高い評価を得ました。現在でも『初期伊万里』『柿右衛門様式』は国内外のオークションなどで高値が付きます。しかし、江戸中~末期になると柿右衛門窯も衰退し、明治大正時代は生き残りのために様々な方法を模索しました。そして昭和28年には長らく途絶えていた「濁手」を十二代・十三代の親子が復興させると、柿右衛門窯は国指定の重要無形文化財に団体指定を受け、十四代は個人でも重要無形文化財保持者(人間国宝)となり再び柿右衛門の名前を大きく花開かせました。現当主は十五代(1968年~)であり百貨店を中心とする個展などで作品発表を行っています。
デパート小売の現場では、今も昔も不動の人気を誇るのが柿右衛門窯の作品です。制作意図がわかりやすく、花とともに飾るのも、そのままで楽しむのもよく、日本の家庭によく馴染む普遍性が好まれているのかもしれません。また、作品がどれも品質が高いことも人気の秘訣でしょう。有田を代表する柿右衛門の作品がございましたら、ぜひご相談下さい。
酒井田柿右衛門 査定のポイントを詳しく解説します。
POINT 1
高く売れる作品
査定でよくご依頼いただくのが長い間途絶えていた「濁手」を復元させた十三代柿右衛門や人間国宝に認定された十四代柿右衛門です。柿右衛門の場合、なんといっても評価が高いのは「濁手」と呼ばれる乳白色の素地を用いた作品です。同じ大きさや年代のものでも、図柄や色合いの違いで評価が異なることもあります。なお錦手と呼ばれる作品は、職人による量産品です。
POINT 2
制作年代と評価
初期柿右衛門は骨董ファンはもちろん国内外のオークションなどで高い評価を得る一方、衰退期であった頃の作品は粗悪なものもあり、評価が低くなります。また同じ作家のものでも、どうしても出来栄えは作品や年代によって異なります。制作年代自体が評価に大きく影響されることはあまりありませんが、襲名前などの極端に若いときの作品などはあまり良い評価がつけられない可能性がございます。
POINT 3
共箱について
近代工芸において共箱は評価する上で重要な要素です。共箱とは木箱に作家自身が作家名、タイトルを書いたもので、真贋を見極める際大変重要です。残念なことに無くしてしまう方もいらっしゃいますが、評価に大きく影響されますので、万一見当たらない場合もまずは探してみてください。共箱がない場合も評価がゼロになるわけではないので、ご相談下さい。
十四代酒井田柿右衛門の作品例一覧
酒井田柿右衛門作品の相続
絵画骨董買取プロでは、酒井田柿右衛門作品の買取だけでなく、相続査定評価書の作成も行っています。
相続や企業様の美術品評価が必要な場合はお気軽にご相談ください。