ダミアン・ハースト

イングランド西武のブリストル生まれ。「生と死の関係性」をテーマとした作品を数多く生み出し、90年代初頭に発表した巨大なサメをホルマリン漬けにしたセンセーショナルで挑発的な作品で一躍有名になった。美術界はもちろん多くの人に衝撃を与え、表現の新たな可能性を確信させるとともに、YBA（ヤング・ブリティッシュ・アーティスト）の代表格として現代美術史に名を刻んだ。また、46万人を動員したテート・モダンでの展覧会から3年後、大事業となるプライベート・ギャラリー「ニューポート・ストリート・ギャラリー」を2015年ロンドンにオープンし、自身の膨大な美術コレクションを、自らのキュレーションのもと展示している。約2kgのプラチナを使用して制作した18世紀の頭がい骨の鋳型を8601個のダイヤモンドで覆った作品「For The Love Of God（神の愛）」は、2007年に約7790万ドル（日本円で当時74億円）で落札された。2008年9月のサザビーズロンドンでは計223点、落札総額が1億1100万ポンド（約211億円）に達し、1人の芸術家の作品落札総額としては最高記録を樹立した。同じブリストル出身のバンクシーと縁があり、2015年にバンクシーが企画したアートプロジェクト「ディズマランド」に参加した。